今回ご紹介するのは、喉の痛みを訴えている方に対する鍼治療です。
今回の動画のケースは、風邪のごく初期に見られる喉の痛みでした。
病名をつければ、上気道炎でしょうか。
20代の女性で、慢性的に呼吸器の症状を抱えている方です。
尺沢という経穴
今回の動画で使っているのは、尺沢というツボひとつだけです。
免疫系統の調整に使えるので、応用範囲がとても広く、使いやすいツボです。
今回は、呼吸器系の炎症を叩くイメージで使っています。
患者さんに合わせた刺激を
動画の患者さんは、皮膚がとても敏感な方で、鍼を痛がる方です。
言い方を変えれば、
「鍼嫌い」の方ですね。
こういう方は、よほど追い詰められないと鍼の治療を受けには来ないでしょうから、貴重な症例ともいえますね。
それで、なるべく痛くないように、とても細い番手の鍼を使っています。
00番という、顔に打つ美容鍼と同じ様な細さの鍼です。
当然、鍼の刺激は弱くなりますが、効果も弱くなるかというと、そんな事はありません。
その方に合った適正な刺激の量があるのです。
これを見誤ると、返って効果を殺してしまいます。
では、どれ位の刺激が適正なのかという事ですが、これは触ってみないと分かりません。
大雑把なセオリーはあるみたいですが、必ず当てはまる訳ではないですし、本当に人によって違うのです。
だから、触った感じで決めています。
経験則です。
その患者さんの皮膚の反応などから、鍼灸師が感じ取っているのです。
とは言うものの、私は患者さんにお聞きしながら、なるべく痛く無い鍼を打つように心掛けています。
鍼が効きさえすれば、痛くない方がいいですからね。
痛い鍼を我慢して貰って打つことは、全くないとは言えませんが、ごくごく稀なことです。
特に、鍼の治療を初めて受ける方には注意しています。
悪いイメージを与えたくないですしね。
ほとんどの方は
「思ったよりも痛くなかった」
とおっしゃいますので、
興味のある方はご相談くださいませ。