過敏性腸症候群は、最近耳にすることの多くなった病名ですね。
突然下痢をしたり、下痢と便秘を繰り返したり、便が出きらない感覚が残ったり、とやっかいな病気です。
過敏性腸症候群とは
腸に炎症や病変が見られないのに、下痢や便秘などの腸の症状を起こす病気です。
以前は過敏性大腸炎などと言われましたが、大腸だけでなく小腸にも症状がみられるので、過敏性腸症候群といわれるようになりました。
症状は、男性は下痢をする方が多いです。
しかも急な下痢の症状になるので、外出時はかなりのストレスを感じます。
一方、女性は便秘の方が多いです。
腸の運動が低下するので、便の水分が吸収されて、コロコロの硬い便になって排出し難くなります。
下痢と便秘を繰り返す方もいますし、ガスが溜まったり、腹痛の強い方もいます。
原因は、良く分かっていません。
ストレスで悪化します。
長期化することが多い病気です。
こうしてみると、いかにも鍼灸の出番、って感じがしますね。
過敏性腸症候群の鍼治療
過敏性腸症候群を訴える患者さんのお腹を触診してみると、殆どの方に、しこりや圧痛を触れることができます。
便秘のある方だとS状結腸の辺りが多いです。
この腹部の圧痛を、漢方の瘀血としてとらえると、症候群に対する鍼の治療が分かりやすくなります。
動画では、そんな感じで、お腹の圧痛を取るところを撮っています。
実際には、全身の状態を診て、合わせて治療のポイントを選びますが、お腹の圧痛を取ることで、腸の症状が改善することが多いです。
「瘀血」については、以前の記事で書きましたので、そちらを参照してください。
腹部瘀血の処置は応用範囲が広くて、使いやすいので助かっています。