今回は、手首の関節に対する整体治療のお話です。
手関節は、単純な関節炎の場合もありますが、当院に来る方の多くは腱鞘炎の状態になっていますね。
腱鞘炎とは
よく耳にすることの多い疾患名なのではないかと思います。
それだけ患う方が多くて、治りにくい疾患ということですね。
手のひらに腱鞘という組織があって、その腱鞘が炎症を起こしている状態です。
腱鞘というのは、筒のような形をしていて、そのなかに手の指の腱が通っています。
手の指を曲げる動作は、この腱が筋肉に引っ張られて行われます。
指を曲げる度に、腱鞘の中を指の腱がツルツル動いているわけです。
この腱鞘が炎症を起こして腫れてしまい、
筒の中が狭くなって、指の腱が動きにくくなってしまったのが腱鞘炎です。
炎症を起こした腱鞘の部分は痛みますし、指が引っかかって痛くなったり動かなくなったり。
これ、結構痛いんですよね。
手の使い過ぎが原因
原因の多くは手の使い過ぎです。
腱鞘部分に負担がかかり過ぎて、炎症が起きてしまったのです。
それから、意外に多いのは、手のひらが当たることが多いために炎症を起こしているケースです。
「当たる」というのは、床に手をつくことだったり、何かの道具が当たっていたりします。
一回一回の刺激は少なくても、何十回、何百回と重なると、組織が炎症を起こしてしまいます。
雑巾や布巾を絞る動作で悪くする事もあります。
原因がはっきり分かる場合は、なるべく工夫して、腱鞘に負担がかからないように手を使う方が良いです。
工夫の仕方については、ご相談に乗ることにしています。
手関節の整体術
動画は、手の使い過ぎで関節炎を起こした女性の治療をしています。
若干、腱鞘付近にも炎症がありましたが、手関節の炎症の方が強かったケースです。
治療が、ちょっと痛そうですね（汗）
手関節の炎症が酷い時だったので、仕方なかったです。
でも、後が楽になるのが分かっている方なので我慢してくれています。
手関節のアライメントを合わせて、手首を締めています。
腱鞘炎による指の症状が強い人には、この後、指のストレッチも行います。
手首は、動きやすい関節なのでアライメントの調整は楽ですが、
その位置をキープさせるのが難しい場所です。
そのための固定の方法もいろいろあります。
サポーターやテーピングなどを使って工夫しています。
これについては、また別の動画と記事を挙げようかと思います。
キープが難しいという事は、気を付けていないとまた痛くなりやすいという事です。
腱鞘炎の原因のところで書きましたが、治る為には使い方の工夫が必要です。
治療と工夫の両面からのアプローチが必要な傷病の一つだと思います。